いよいよ記念すべき、日本初となるハイブリッド特急、JR東海「HC85系」のデビュー日となりました。今日から特急「ひだ」として、将来的には「南紀」にも運用されるこの列車の車内チャイム「アルプスの牧場」を、杉浦哲郎が編曲、プログラミング、ピアノの演奏を、岡田鉄平がヴァイオリンの演奏を手掛けさせていただきました。
この日の出発式に、杉浦が某番組の取材で名古屋駅に出向くことになりました。始発のひだ1号の発車の前に、ホームで出発式を実施。JR東海社長、岐阜県知事などの挨拶に続き、テープカット、そして発車!
テープカットと同時に「アルプスの牧場」が流れ、感動的な幕開けとなりました。
その後、番組スタッフと杉浦はひだ3号(キハ85系)でHCを追っかけ、高山駅に留置された上りの運用前のHC85系をチェック。さらに、「ひだ10号」として運用されたこの列車に乗り込みます。
・・・この楽曲は、実はご依頼をいただいたのは1年半ほど前。コロナ禍でコンサートが実施できない時期が半年近く続いていた頃で、精神的なダメージもかなり大きかったこの時期に、まるで神様が助けてくれたかのような出来事でした。
しかし、楽曲のリクエストは往年のキハチャイム「アルプスの牧場」。オルゴールの哀愁漂う音色であまりに有名なこのメロディを、現代風のアレンジでというオーダーをいただき、プレッシャーもかなりかかりました・・・。
列車の外装、内装も、ハイブリッドらしい近未来的な要素と、温もりを感じる部分が同居しているHC85ですが、音楽的にも同様の要素が必要かなと思い、アコースティックギター、ピアノ、ストリングス、パーカッションを中心としたオーガニックな雰囲気と、哀愁のあるコード進行でアレンジを組み立てました。
コンサートがない=時間がたっぷりあるということで、じっくり時間をかけることができて、アレンジ違いのデモを数バージョン作らせていただき、選んでいただいたものを煮詰め、レコーディングをしたのが昨年の3月頃。
そして第3波がまだまったくおさまっていなかった4月某日に、車内のスピーカーでの鳴りのチェックのために試乗させていただき、その結果を踏まえてさらにブラッシュアップ〜納品をさせていただきました。
お客様を乗せた車内で聞くチャイムはまた格別・・・!ハイブリッドならではの静かな走行音ゆえ、さほど大きくないヴォリュームでもしっかり聴こえます。
番組では走行音や乗り心地、内装、外装などもレポートしているので、楽しみにしていて下さい!
ご依頼をいただいたJR東海の皆様、番組スタッフの皆様、ありがとうございました!