10/18 スギテツ ファミリーコンサート 鉄道物語 IN 稲沢 Vol.3 @稲沢


貨物の街、愛知県稲沢市で2016年にスタートした「鉄道物語 in 稲沢」。コロナ禍で開催が危ぶまれる時期もありましたが、名古屋文理大学フォーラム(稲沢市民会館)にて、無事に開催の運びとなりました!

出演はスギテツに加え、鉄道好きで知られる若手No.1サクソフォン奏者・上野耕平さん、旅するアコーディオニスト・田ノ岡三郎さん、さらにセントラル愛知交響楽団の弦楽奏者を迎えての豪華編成。
司会はお馴染み東海ラジオ源石アナ、さらにトークゲストに鉄旅タレント木村裕子さんとJR貨物東海支社副社長の吉田さん、さらに、マル秘大物ゲストとしてEF64のパンタグラフがステージ中央に鎮座!

源石アナと木村さんによる「出発進行!」の合図で、鉄道コンサート定番の人力踏切開閉式からスタート。スギテツの2人による舞曲「いい日旅立ち」から、前半はお馴染みのクラシックで笑顔を創るステージ。コロナ禍でできた新曲や、セントラル愛知さんを交えての定番曲などを熱演。客席からの大きな拍手、笑い声、そしてすっかり定番になった「ブラボー用紙」の掲示と、一体感がどんどん溢れてゆきます。

そんな中、田ノ岡三郎さんが登場、国鉄最後のキャンペーンソングをピアソラとミックスしたあの曲から徐々に鉄道色へ。さらに、上野耕平さんの澄み切った音色によるドヴォルザーク、名鉄ミュージックホーン3連発で一気に振り切り、源石アナのナレーションにJR貨物さんからご貸与いただいた安全チョッキを纏った奏者4人が連結してゆく「貨車の旅」が終わると、拍手とともに客席はブラボー用紙で埋め尽くされました。

この後は定番のトークコーナー。上野さん、木村さんの熱い鉄トークからの、今回も小ホールで素晴らしい展示をしてくださったJR貨物さんにフォーカスを当て、吉田さんから興味深いお話をたくさんお聞きすることができました。

そして、ステージ上のパンタグラフを動かすという、vol.3にして初の試みが実施されました!
元々小ホールに展示されるはずだったパンタグラフが、間口の問題でちょっと難しいという話になり、であればステージにというアイディアが、このシリーズの仕掛け人でもある、名古屋文理大学フォーラムの敏腕仕掛け人Tさんより、公演の演出&プロデュースをしている杉浦に持ちかけられたのが数週間前。
であれば、生演奏付きで昇降式ができるのでは?という企画に昇華、おそらく世界初の生演奏つきのパンタグラフ昇降式が実現してしまったのです。

1コーラスで半音ずつ上がってゆく編曲が施された重厚な「鉄道唱歌」の演奏をバックに、JR貨物の職員さんが空気を送り込みパンタグラフが徐々に上がってゆくさまは、なぜか神々しくもあり、まさに今回のステージのハイライトともいえる演出でした。

そのままフィナーレ、アンコールと一気に終着駅まで駆け抜けた2時間弱。日本の物流を支える貨物列車の素晴らしさを、その重要な拠点である稲沢の街で、音楽を通して共有しあえるコンサートになったのではと思います。

この企画を発案していただいた名古屋文理大学フォーラムのKさん、毎回実施に向けて尽力されているミスター稲沢Tさん、そして踏切役を買って出ていただいた館長さんをはじめとする会館職員の皆さま、熱演と対照的なエアサスのスベりもとてもチャーミングだった田ノ岡さん、美しい音色と熱い鉄トークのギャップが素敵だった上野さん、きっちりアンサンブルを組み立てていただいたセントラル愛知の皆さん、今回もポップな鉄トークを展開してくれた木村さん、そして八面六臂の活躍で仕切ってくださった源石さん、素晴らしいチームプレイで公演を支えてくれた音響照明スタッフの皆さん、そして何よりも、この情勢の中でも「生」を楽しみにご来場してくださったたくさんの客席の皆さまに、熱く御礼申し上げます。

まだまだ制限も多いですが、そんな中でもできることをこれからも模索しながら、みんなが笑顔になれるコンサートイベントを、これからも創り上げてゆきたいと思います。